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ニュースのその先を考える記者解説、きょうのテーマは「オンラインカジノが『犯罪グループ』の資金源に」。社会部横浜支局・白賀エチエンヌ記者が解説します。
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https://news.ntv.co.jp/category/society/cd1debda208540709b3b9ffd5e9e8006
──オンラインカジノ、今年に入って社会問題として大きく取り上げられていますよね。
プロ野球選手などの著名人に加え、今週にはフジテレビ社員がオンラインカジノの利用で摘発され、問題の広がりを感じさせます。
──そういう中で、きょうのテーマの「『犯罪グループ』の資金源」というのは、どういうことなんでしょうか?
客が賭けたカネがどこに流れるのかということについて、神奈川県警が捜査したところ、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」のメンバーらが、オンラインカジノサイトの収益を管理していたことが明らかになったんです。
この「収益管理グループ」では、これまでに9人が逮捕されましたが、9人が細かく分担された役割のもと、カジノサイトの収益を管理していたことが分かったのです。
──どういう役割があったのでしょうか?
「収益管理グループ」の役割を図にまとめると、このような形となります。
このグループを統括し、全体で指示していたとみられるのが、倉田善徳容疑者。
この統括役のもと、カジノサイトで利用する決済サイトをメンテナンスする担当や、利用客から流れたカネを“さばく”担当がいたことがわかっていて、互いに秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」でほぼ毎日、やりとりしていたことがわかっています。
──利用客が賭けたお金を”さばく”というのはどういうことなんでしょうか?
これを担っていたのが「決済代行グループ」とされる吉原容疑者ら3人です。
3人は入金したカネを客に払い戻す際、カジノの賭け金だとバレないように、およそ500もの口座を駆使した複雑なルートで資金洗浄=いわゆるマネーロンダリングを繰り返していたことがわかったんです。
カジノサイトに入金された金額は、1年間だけでおよそ900億円にのぼるとみられ、資金洗浄したのちに一部を利用客に払い戻したとみられています。
──一部を払い戻し、残りはどうしたんでしょうか?
900億円の入金のうち、払い戻したのは450億円ほどで、単純に計算すると入金額の半分がグループの利益となっているとみられます。
特に、吉原容疑者ら3人は、1年でおよそ47億円の報酬を受け取っていて、3人は高級車や不動産などの購入に充てたとみられています。
また捜査関係者によりますと、統括役の倉田容疑者の個人口座に、資金洗浄で利用された口座から少なくとも数百万円の送金があったということで、報酬として送金された可能性があるとみて警察が実態を詳しく調べています。
──耳にする金額がすべて桁違いのような気がするのですが、どうしてこんな大金が入ってくるんでしょうか?
このグループは少なくとも6つの海外のカジノサイトから入ってくるカネを扱っていて、「コニベット」や「エルドアカジノ」というサイトは野球選手などの著名人を含めて国内に多くの利用客がいるため、このような規模の金額になったとみられています。
そうなんですね。こうした実態を見ていきましたが、このニュースで一番、伝えたいことはなんでしょうか?
「違法な賭博で得するのは、自分ではなく犯罪グループ」だということです。
ある捜査幹部は「オンラインカジノで賭けたカネの流れを初めて解明した結果、犯罪グループの資金源になっていることがわかった」と話していました。
オンラインカジノは若者を中心に「違法」ということに気づかず手を染める人が多いですが、その結果、自分が損をしたうえに、賭けたカネは犯罪グループの資金源になってしまいますので、絶対に手を出さないでほしいと思います。【#きっかけ解説】
(2025年6月26日放送「ストレイトニュース」より)
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