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TOKYO MXの報道記者が注目したニュースを深掘り・生解説する「ツイセキシャ」。今回は「オンラインカジノ依存症」を取材しました。
警察庁によりますとオンライン上で行われる賭博に関連して去年1年間で279人が摘発され過去最多になりました。また警察庁が国内の約2万7000人を対象に行った調査によると全体の3.5%が経験があると答え日本の人口に換算すると、約337万人に上ると推計されます。オンラインカジノは犯罪になることに加え、ギャンブル依存症だという自覚を持ちにくい性質も持っているといいます。こうした危険性があるなかでなぜ、手を出してしまうのか、以前、オンラインカジノにのめり込んでしまった男性が匿名を条件にTOKYO MXの取材に応じました。
28歳の会社員、Aさん。Aさんは、2021年11月、スマホのバナー広告を見たことをきっかけにオンラインカジノを知ったといいます。
(Aさん)
「賭けたくないって本当に意思は強い意思はあるのに体が勝手に動いちゃってて…これ続けていたら本当に死ぬかもしれない」
「暇つぶしとして楽しそう」気軽な気持ちで始めたはずが、わずか3日後には…
(Aさん)
「朝起きてすぐやったりあとは仕事のお昼休憩でやったりお風呂の中でやったり寝る前の布団のなかでずっとやったり、賭けていないと落ち着かない感覚がありました」
オンラインカジノにのめり込んでいったAさん。賭ける金額も雪だるま式に増えていき、気付けば3カ月で300万円の借金を抱えていました。
(Aさん)
「最初百円で満足していたものが千円、一万円、五万円と一つの勝負に賭けるようにどんどん刺激が欲しくなっていった」
消費者金融からの借り入れもできなくなり勝てない日々が続いたことからAさんはオンラインカジノをやめる決意をします。
わずか3カ月で背負った300万円の借金を地道に返済する日々を送っていましたが、8カ月後の22年12月…再びオンラインカジノに、手を出してしまいます。
(Aさん)
「(借金返済の)支払いが1万円足りないタイミングが来たんですよね。オンラインカジノで1万円分だけ賭けてそれで勝って辞めればいいと思ったんですよ。8か月前のあの感覚が一気に蘇ってきてそこから止まらなくなりました。これだよみたいな感じで心臓バクバクして血が体を巡る感じが。8カ月頑張って返してきた借金にもまた手をつけて…」
最初の時よりもオンラインカジノにのめり込んでしまったAさん。1分程度で勝負が決まるゲームに1回で最大50万円を賭けることも…。
掛け金が増えたことで一時的に3000万円を手にした時もあったといいます。しかし…。
(Aさん)
「このタイミングでやめれば勝ち逃げできると思って客観的に見ている自分もいるそれでもやっぱりやめられない。(そのうち)負けが込んできちゃって半日で(3000万円が)なくなっちゃって」「3000万円を手に入れてもやめられない」
この心理状態は異常と感じたAさんは、ギャンブル依存症問題を抱える当事者や、家族による回復を支援する自助グループに助けを求めたといいます。
(Aさん)
「賭けたくないって本当に意思は強い意思はあるのに体が勝手に動いちゃってて(中略)お金が全部なくなっちゃったそこでこれ続けていたら本当に死ぬかもしれない」
自助グループへの相談後もオンラインカジノを、やめては再開するというサイクルを繰り返してしまったというAさん。自助グループの助けなどもあり現在はオンラインカジノをやめているということです。
(Aさん)
「やめられないときは本当に苦しくて本当に孤独だったんですよね (そういった人を減らすために)日本からちゃんとアクセスできないようにしてほしい」
















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