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ギャンブル依存症から抜け出せない息子、苦しむ母親の告白です。
大谷翔平選手の口座から、およそ26億円を不正送金した罪などで、元通訳の水原一平被告が起訴された事件。注目の罪状認否は、来週行われます。
水原被告は、周囲に「自分はギャンブル依存症」だと話していたといいます。
当事者男性(31)
「規模は違えど共感するところ、重なる部分がすごく多い」
ギャンブルの底なし沼にはまった人は、北海道内にも…ギャンブル依存症の実態をもうひとホリします。
当事者男性(31)
「まさか自分は違うだろうと思ってしまった」
北海道出身の31歳の男性です。約5年前、ギャンブル依存症と診断されました。
のめりこんだのはオンラインでできる競馬や競輪です。
当事者男性(31)
「口座残高とか、入出金履歴を見て、恐ろしいことをしてたと、一気に現実が押し寄せる。次の日には、賭け方が悪かったんだとか、(負け分は)またギャンブルをすれば大丈夫だと、ギャンブルをとにかく正当化しようと頭が働いた」
さらに、違法なオンラインカジノにも手を出しました。その手軽さにひかれてしまったといいます。
当事者男性(31)
「四六時中やってるというのもあるし、運さえよければ一気にっていうのもある。1回で賭けられる額にも上限がないので最後にはのめり込んでしまった」
ついには。1200万円もの借金を抱えることになりました。現在は、ギャンブル依存症の当事者同士が体験を語るグループに参加し、1年以上、ギャンブルを断っています。
当事者男性(31)
「自分が病気なんだということを早く認めていれば、病気ゆえのアプローチもあったし、回復の方法があったのになと思う」
ギャンブル依存症の治療に取り組む医療機関が、札幌市にあります。
さっぽろ麻生メンタルクリニック 長岡徹院長
「こちらの部屋を使って、ギャンブル依存症の集団療法を男女混合で実施しています」
さっぽろ麻生メンタルクリニックでは週に1度、ギャンブル依存症の当事者たちが話し合う場を開いています。
さっぽろ麻生メンタルクリニック 長岡徹院長
「依存症がどういった病気であるかと、自分自身が実はどういうことに悩んでるかをこういった病院の場で話をしていくこと、いろんな助言を受けることで本人が自覚を持てることが一番大事」
長岡院長は、完治することはないと言われるギャンブル依存症でも、治療によって、ギャンブルと距離を置くことはできるといいます。
さっぽろ麻生メンタルクリニック 長岡徹院長
「依存症の病気で忘れちゃいけないことっていうのは、1人では止め続けることはできないということ。依存症を見てくれる病院クリニックに、いったん相談を検討してみてほしい」
ギャンブル依存症で苦しむのは、本人だけではありません。
札幌在住 当事者の母親
「当事者の母親です」
札幌市内に住むこの女性は、20年ほど前、高校を卒業した息子がギャンブルをしていることに気が付きました。スロットなどで生活費を使い果たし、友人に借金をしていた息子を病院に連れて行くと…。
札幌在住 当事者の母親
「本人も納得はしてないけれど、依存症だというのは先生から言われた」
その後、闇金からも金を借りた息子。取り立ての電話は母親である女性だけでなく、夫や娘の会社にまでかかってきました。
札幌在住 当事者の母親
「そこまでしてもというふうに、もう頭がおかしくなってるというか、それでもギャンブルをしたいというのは抑えられないっていうことですよね」
息子はギャンブルを辞めると約束し、回復施設に入ったものの、入所中に、再びギャンブルを始めてしまい、いまも依存症から抜け出せずにいます。
札幌在住 当事者の母親
「私達は子どもの嘘にだまされて、回復施設に入るためのお金を出したということになった。回復してほしいというこちらの願いがあったので」
いま、女性の支えになっているのは当事者の家族どうしの自助グループです。
札幌在住 当事者の母親
「依存症ってなかなか理解してもらえない。『あなたが甘やかして育てたから』とか、決して家族が悪いわけじゃないのに責められる。自助グループに来ると、本当に自分の大変さとかをわかってもらえる。話すことができると気持ちが軽くなると思う。そういった家族が少しでもいい状態で生活していけたらいい」
さっぽろ麻生メンタルクリニックの長岡徹院長は、ギャンブル依存症で“家族が取るべき行動”として、
・借金の肩代わりはしない
・やめさせようと頑張らない
・病院に一緒に行き、症状に向き合ってもらう
とアドバイスしています。
ギャンブル依存症の相談窓口
・札幌市民 011‐640‐7183
・札幌市民以外 011‐864‐70002024年05月10日(金) 19時03分 更新
#北海道 #ニュース #HBC
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